大阪から那覇へと向かう飛行機の中で、白人と東洋人の混血と思われる少女、年齢は五歳程と思われるが、彼女が唄を歌っていた。
「夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ」
気味の悪い唄である。昼と夜がすれ違う時刻に、着物姿の子供達が手を繋ぎ、円になっている残像が瞼の裏に浮かんだけれど、彼女の舌足らずな日本語の為か、その映像は薄呆やりとしており、夢の様に判然としない。
夕方、石垣島に到着。時差ぼけや、沖縄の異国的な景色も手伝ってか、この曖昧な感覚は身体に残ったままで。カメラのシャッターを何度押しても、不安を帯びた薄暗い場面ばかり切り取ってしまう。
レンズが曇っているのか、それとも心がまだどこかを彷徨っているのか。一晩よく眠れば、元に戻るだろう。
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コメント
タコ
帰国大酒宴が楽しみだ。
しかし、帰国後早々かごめとは。
ぞぞぞっとしながら、その異界を覗きたくなる。
日常にすっと寄り添うそんな異界を、
とりくんらはこれからも感じながら生きるのでしょうか。
旅のあいだに視たもの。
ブログは読んでいたけれど、非常に惹かれます。
2007/07/12 URL 編集
dotmania
ほんとうに
沖縄なのかな。。。。
=====
思いっきり台風に遭遇ですね。
大丈夫かー?
2007/07/13 URL 編集
プラハでステーキ
お元気ですか?
チェコのプラハでお会いした者ですが、
憶えていただいてますかね?
旅の記録大変楽しく読ませていただきました。
またいつか、お二人にお会い出来る日を
楽しみにしております。
2007/07/13 URL 編集
おすだる
どもども、「あいつ行方くらまし」にはならず、のこのこ
帰ってきちゃいました。あれだね、半年も外国にいると、
日本で自分が勝手に作り上げた「格好良い」「美味しい」
「繊細」等といった感覚がすっかり狂っちゃうんだね。
だから、こういう日記を付けたのはある意味、元の感覚を
取り戻す為の意図的手段でもあったりします。一方で、
外国で得た感覚がこれまでの既存感覚を破壊して、
これまで良いと思っていたものがどうでも良く見えたりも
するんだけど。まぁ、こんな話は酔っ払いながらまた。
dotmaniaさん >
台風すごいよー。空気が全部雨になっちゃうくらい、
どどどどーっと降ってます。今日は1日漫画喫茶で時間
潰し。これじゃ、どこにいるんだか分からないなぁ。
プラハでステーキさん >
うおおおーっ、ひさしぶり!元気でしたかー。
書き込みもらえて凄く嬉しいです。またそろそろ旅の虫が
騒ぎ始めている頃でしょうか? また会って色々お話
したいですねー!
2007/07/13 URL 編集