世界13カ国を夫婦で貧乏旅行した時の世界一周旅行記。帰国後は登山と自転車のことなどを中心に。

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ネパールで大いに話しかけられる

 カトマンズの夜の広場の画像
カトマンドゥ、夜の広場の様子

バンコク最後の夜は蒸し暑く、布団に入ってもなかなか眠ることができずに寝返りを打っていると、メスダルが「ゲストハウスの5階やったら蚊も上ってきいへんやろ」と言う。それもそうだと思って窓を開けたまま就寝。翌朝、全身の痒さで目を覚ますと、手足足や顔を9箇所蚊に刺されていた。洗面台で顔を洗おうと鏡を見ると、普段二重の瞼が高倉健の如く鋭い一重に変貌していた。

夕方ネパールのカトマンドゥに到着。手荷物検査を通過すると同時にネパール人の男が近寄ってきて「ビザの申請方法を教えてあげるよ」と言う。一通り申請方法を説明し終えると、今度は「ネパールと日本人は友達ね」「ネパールは日本政府にたくさん援助してもらったよ」等と調子の良いことを話し出す。黙って聞いていると、「ところで私の友達が良いホテルを経営しているんだけど」と本題に入ってきたので、「いや、ホテルはもう予約しているから」と嘘をつくと、彼はとくに食い下がることもなくにこやかに去っていった。なんだ「ネパールの押しなんて大したことないな」と安堵したが、この後すぐにそれが間違いであったことを知ることになる。

カトマンドゥの人力車の画像
カトマンドゥの人力車たち

税関通過後、エアポート・タクシー乗り場でタクシーのチケットを購入し、案内されるがままにタクシーに乗車。すると何故かドライバーの隣の助手席に見知らぬオヤジが既に乗っている。訝しげに思っていると、車が発車すると同時に振り返ってニカッと笑い、「あれがクッコウ(空港)ね!」「あれはサッカッジョー(サッカー場)ね!」と流暢な日本語で勝手にガイドを始めるではないか。一体こいつは誰なのだ?と訝しげに思いながらも暫く様子を見ていると、半ば予想していた通り、車はいつの間にかダルマ夫婦が告げたホテルのある地域とは全く別の地域に向かっている。

ここでまた僕が「いや、ホテルはもう予約しているから」と嘘をついてジャブを1発当ててみると、オヤジは「そのホテルはハッパ吸う人たくさんいるね」「マオイストも泊まっているから毎日警察が見回りにくるね」「チッキュノアルキカタは5年前の情報だからこのこと載ってないね」と3発くらい重いジャブを返されてしまう。我々の腹筋は弱く簡単にオヤジのジャブに打ちのめされ、成すがままに彼のオススメするホテルに向かうこととなるのであった。

ホテルに到着すると、フロントのソファに座っていたのは見た目20歳前後の、見るからに善良そうなネパール人。こちらを待っていたかのように(実際待っていたのだろう)「わったしガネーシャいいます、これネッパールの神様の名前ねー」(嘘臭い)と、またも流暢な日本語で話しかけてくる。そこから先の彼の口上は、インド人ガイドが日本人に対して行う典型的なもので、「私の親戚がトッキョ(東京)のアサガヤに住んでます」「私、日本人のコッチョセンセ(校長先生)にお金もらって日本語学校通った」等といった、日本人を安心させるような内容のものであった。

しかし顔を見ると善人っぽいので、僕らが「何だいい奴じゃん」と素人旅行者丸出しの安心感を示すと、「ところで僕、近所でツアーのガイドもしているんだけど」といきなり鳩尾にアッパーをかましてくる。金の話に移った途端、先ほどまで純粋無垢なる真っ黒な瞳でこちらを見ていた彼の視線はもはや左右に動いて落ち着きなく、会話の端々に「ウフッウフッ」という調子の良い笑いの入る頻度が高くなってくる。一見して決して嘘などつきませんという態度に見えるガネーシャであるが、仏のお面を被って我々に近づきつつも、目の部分に開いた穴から財布を狙っている餓鬼の視線を第六感でビリビリと感じた。しかしまぁこれも彼らが暮らすために開発してきたノウハウであって、また僕らもただの貧乏旅行では幅広く観光ができないのだから、お互いの損得が一致するところをうまく見極めてお互いに嫌な思いをすることなく楽しもうと思う。

翌朝、カトゥマンドゥの中心地、古くからある寺院の並ぶダルバール広場を散歩していると、シヴァ神(ヒンドゥー教の破壊神)の化身、カーラ・バイラヴ像の傍に男がしゃがんでいる。何をしているのかな?と思って近づいてみると、彼は生きた黒ヤギの生首をナタで切り落としている最中なのであった。ギョリギョリと黒ヤギの首に食い込むナタから溢れ出した血液はシヴァの化身の像にピャピャピャっとかかり、そこから滴り落ちた後、地面にゆっくりと赤い水溜りを広げていった。

その帰り道、何かの話題で僕がメスダルに「それって違うよね?」と言うと、すぐ横に立っていたネパール人の男が突如「チガウチガウチガウチガウ」と早口に喋り始めてギョっとする。その他、影のように擦り寄ってきて耳元で「ハッパ吸う?ハッパ吸う?」と囁くネパール人多数。すれ違いざまに僕の目を凝視するネパール人多数。ネパールはもっと穏やかで静かなところと思っていたのだけれど、カトマンドゥは割かし賑やかでインドっぽい。でもこの感覚は嫌いじゃないので、インドの地を踏む前のデモンストレーションと思って楽しもう。

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コメント

面白いな~。ねこぢる旦那に漫画化して欲しい。
黒ヤギのシーンとかまさしく「じるじる旅行記」な感じ。

しかし、このカレン族の豚さん、もの凄い勢いで食べてますね。
少女?も容赦なくバシバシ叩いて迫力ある~

お久しぶりです。すごく臨場感のあるいい写真ばかりで、ああ、ほんとに世界に旅立ってしまわれたんだなあって改めて思います(笑)。

欠かさずブログチェックしてるので、健康に気をつけて旅を続けて下さい。

オスダルからの返信

ねこじるさん >
ははは、キノコオムレツは食べてないですけどね。
疲れた身体で街を歩いているときに「はっぱはっぱはっぱ」と
囁かれるとぶち切れそうになります。
豚の餌を食べる様子って初めてまじまじと見たんですが、
一切の邪念なく食べることしか考えていない姿は浅ましくも
素敵です。

honmaさん >
うわー、ありがとうございます。元気にやってますか?
今晩は旅先からhonmaさんに乾杯します。

コメント、いつもしないけど、凄く楽しみに毎回読んでるから。

今回は、胡散臭いおじさんにかなりドキドキしました~!

奥様にもよろしく言ってね。

突然の虫刺されには、蕗のツユが効くらしいよ。
やっぱ、無いかしら・・・

>>>高倉健の如く鋭い一重
爆笑ーーーー。

うーん、今回の日記はハラハラした。
土地土地によって、この手のセールスに悩まされるのだろうね。
そしてたくましくなる だるま夫妻?!

ネコリーヌ さん >
ありがとうございます! 三代目さんとハオトちゃんにも
よろしくお伝えください。
蕗のツユ・・・英語で何と言うのでしょう。

dotmaniaさん >
ネパールでもはらはらな毎日なので、インドへ行ったら
どうなることやら。でも少しづつだけどヤバそうなホテル
の雰囲気が分かってきたよ。

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