世界13カ国を夫婦で貧乏旅行した時の世界一周旅行記。帰国後は登山と自転車のことなどを中心に。

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イスタンブールと函館

南インドの美青年の画像。日本とは明らかに感覚が異なり、グラサンのマリオ面である
インドとの別れ際に見た看板。最後まで濃い国だなぁ。

1ヶ月に及ぶインド旅行ももうすぐ終わり。ムンバイでタクシーに乗って空港へと向かう途中、むさ苦しいインド人の巨大看板を発見。グラサンにチョビヒゲという胡散臭い顔で口をやや斜めに曲げて笑いながら、顔の横で両手を合わせて「おねんね」のポーズを取っている。僕にはこれが、「ま、色々あったろうけど、またインドに来いよな」と言う、インドからの別れの挨拶のように思えた。インドって奴は、いつも騒々しくて煩わしい奴だったけど、愛嬌があっていつも笑わせてくれたっけなぁ。いざ別れるとなると妙に寂しいぜ、グスン。と1人で妄想。

飛行機に乗ってインドを後にした我々は、トルコに向かうための経由地、フランクフルト空港に一端立ち寄った。この1ヶ月のインドの旅で、いつの間にかインド人の群集に目が慣れていたらしく、ドイツ経営の飛行機に乗った際、機内にたくさんの白人が乗っている様子を見て、緊張感というか、根本の違う人々と対峙したというか、何か違和感のようなものを感じた。しかしそれは逆に考えると、白人が日本人を見た時も同じように感じているのかもしれないし、単なる慣れの問題かなという気もしたので、あまり考えすぎないことにした。

 
飛行機が飛び立って暫くすると、スチュワートがドリンクを配り始めた。僕は久々にまともなワインが飲めるかなと楽しみで仕方がなく、隣の席に飲み物が配り終わって、さぁ次は僕の番だ!と歓喜したのだが、何故かスチュワートは僕だけを素通りして、後ろの方に行ってしまった。忘れられたのかなと思いつつも、気にせずに次の機会を待つ。

30分後、再同じスチュワートがやってくると、彼は僕の隣に座っているドイツ人女性と楽しげに会話を始めた。僕は視線をスチュワートに合わせて、次は僕の番だよね、今度は忘れないよね、と目で訴えて待っていたのだが、会話が終わった後は何故かまたしてもスルー。周りを見渡せば、皆2杯目を飲んでいる。これには少し腹が立ったがグッと我慢して、自分でスチュワートを呼んで赤ワインをもらう。

それから更に暫く経って、今度は機内食が運ばれてきた。美味しく食べ終えて食器を下げてくれるのを待っていると、先ほどのスチュワートが、1人1人順番に食器を片付けていき、さて次は僕の番だな、というところで何と彼は踵を返し、僕の食器だけ残したままカーテンの向こうに消え去ってしまった。メスダルは僕と離れた席に座っていたが、問題なく飲み物ももらえて食器も下げてもらっている。

何故僕だけこういう目に合うのか分からなかったが、仕方なく別のスチュワーデスを呼び止めて、食器を返却した。これはもしかして、ちょっとした人種差別というやつだろうか? 勘違いだと思いたいが、行為があからさまだったので恐らく差別だったのだろう。こんな経験は初めてだっただけに、どう気持ちを整理して良いのか分からなかった。

イスタンブールの画像
イスタンブール、スルタンアハメット地区

何となく気持ちに蟠りを残しつつも、僕の気持ちなど関係なく飛行機はイスタンブールに到着。もやもやした状態で到着したので、新しい国に入ったのだという喜びが素直に湧いてこない。それでも移動しなければならないので、まずは空港から出ている地下鉄に乗り、途中で路面電車に乗り換える。電車はほぼ満席だったので僕達が吊革をつかんで立って乗っていると、1人の中年男性が「あそこに席が空いているから座るといいよ」と、親切に話しかけてきてくれた。

その時の言葉にしにくいコミニュケーションの間(ま)に、どこか日本的、それも僕の故郷、函館のそれに近いものを感じ、嫌な気分も少しだけ解消した。そうだよな、どこに行ったって良い奴と悪い奴の両方いるんだから、ちっぽけな差別なんて気にすることなんてないんだ。そんなことを考えながら外を眺めていると、建物と建物の隙間から一瞬、海が見えた。旅先で海が見えたときの喜びって何だろう。子供の頃とほぼ同じ純粋な感情が、この時だけはウワッと蘇るのだ。僕は途端に嬉しくなってきて、モヤモヤした気分なんてもうどこにもなかった。

そして今日の目的地であるスルタンアフメット駅に到着。路面電車を降りた瞬間、懐かしい感情が身体全体に広がった(僕はこの、乗り物から降りた瞬間に、頭とも身体ともつかない自分全体で感じる刺激が大好きだ)。港、教会、坂道、路面電車、石畳、魚市場。スルタンアフメットにあるものの多くが僕の故郷、函館と重なって見える。

細長い道の中央頭上に電線が蜘蛛の巣みたいに張っていて、そこを路面電車がゴォォォォッと独特の低い音を発しながらレールを通過していく。電車沿いに道を歩きながらフト横を見ると、石畳の坂道がずっと上の方まで続いている。僕は屡々、函館と外国のどこかが混ざった土地(今まではプラハが多かった)を散歩している夢を見るのだけれど、今目の前に広がっている景色こそ、正にその夢の中の景色にそっくりで。

だから自分が今、故郷に帰ってきたのか、旅をしているのか、それとも夢の中なのかが曖昧になってきて。けれど、その曖昧な感覚が心地良くて仕方なく、誰かに伝えたいけれど伝えられない、熱い気持ちで一杯になった。函館の物と情報の少なさに物足りなさを感じて東京に出て10年が経つけれど、イスタンブールの中に函館を見た時、やはり僕は港町の人間なんだなと思った。

なんて呑気に旅情に浸っていたら、翌日お会いしたある日本人女性の方にトルコに関するリアルタイムのとんでもない事件についてお話を伺った。詳しくはまた次回。

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コメント

飛行機内の話、あんまりですね。
タイトルで函館に飛んできたのかと思ってしまいました。
東京は桜が散り始めました。

>イスタンブール
オモチャ箱ひっくり返したみたいですね!!
すっごい行ってみたい!
うーん、高揚感が伝わってきます~。どんな景色が届くか楽しみにしてます~

ついにトルコ!

久々に訪問したら。。。ついに待ちに待ったトルコ入りですね!
て、私が待ってただけですけど・・・
バザールの日本語がどう変化しているか知りたいです。
私のときは(7~8年前?)は「バザールでござーる」が
流行ってました(笑)
写真&レポ、楽しみにしてます~♪

人種差別か。。。中国に行くと嫌われてるのは分かるけど
差別って事まではなかったから、最初読んだときは私も
「何で?」って思ったけど。あるんだな~

しかし、言われる通り良い人はたくさんいるし(嫌な人もいるけど)
自然は美しいし、そういう色々なもやもやとか感動とかに出合って
旅をしているおすだるさんが眩しいなぁ。

れすだる

jammyさん >
もう桜が散り始めたんですか。例年より早いような?
吉祥寺公園のお花見、行きたかったなぁ。

shaoさん >
いい表現ですね!確かにおもちゃ箱っぽい。
この写真を撮った大きな橋の周りでは、たくさんの
トルコ人たちが釣りを楽しんでいました。
絶景の風景の周りで、普通にトルコ人が釣りをして
いる風景は少し変な感じでしたよ。

いかさん >
どうもです! バザールの日本語は「イナモト!」が
多いです。バザールでござーるはスルタンアフメットで
一軒だけ言う人がいたくらいかな。あとは「You looks
like Yakuza」「ガキの頃から日本語やってんだ」とか。

因みにインドでは「ちっちゃい(意味不明)」「Goodnight
だった(これも意味不明)」「たかくない」などがありました。
僕はインド人の子供の商売人たちに「カトタカ」は日本で
最も有名な俳優である、とすり込んでおいたので、3年後
くらいには「カトタカ」が流行しているかもしれません。

>リアルタイムのとんでもない事件
が気になって仕方がない。。。

私達もこの差別にあったばかりです。悲しいですね。黒人の客室乗務員でしょ?同じ有色人種からこういった差別的な扱いをうけるのはなお悲しい。B・MEYER、名前も控えてきました。はじめは「差別され続けてきっと自分より下の人間を作って満足している気の毒な人」と思いいったんはLHにクレームを言うのをやめようと思ったけど、あなたのブログを読んでやはりクレームを言うことにしました。不当な扱いは正されるべきです。

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