世界13カ国を夫婦で貧乏旅行した時の世界一周旅行記。帰国後は登山と自転車のことなどを中心に。

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シュヴァンクマイエルのギャラリー

シュヴァンクマイエルのギャラリーの画像。シュルレアリストの作品がたくさんあった!!
ヤン・シュヴァンクマイエルのギャラリーにて

チェコに着いて2日目は、路面電車に乗ってヤン・シュヴァンクマイエルのギャラリーへ。

入口のドアを開けると、店の奥では3年前と同じく気難しそうな婆さんが本を読みながら店番をしており、彼女の変わらぬ姿を見て勝手にホッとする。ギャラリー内に展示された作品の様子は前と少し変わっており、ヤン氏と、昨年亡くなったエヴァさんの作品は数えるほどしかなく、代わりに他のシュールレアリストの作品が多くを占めていた。

作品の量も以前と比べて少なくなり、全体的に簡素になったようだ。僕は以前ここに来た時がそうだったように、雑然とした店内に、ヤン氏の本物の作品群がゴロリと無造作に転がっているような雰囲気が好きだったので、この整理された店内の様子が少々残念に感じた。
  
それよりも残念だったのは、僕自身の感動が薄まってしまったことで。これは2回目の訪問だからというよりも、この3年間で自分の感性が変化してきたことの影響が大きい。特に彼の作品が飽きたという訳ではなく、時間と共に自分の中の価値観が変わってきているのだ。

ヤン・シュヴァンクマイエルは今でも決して嫌いではなく、好きな部類なのだけれど、作品に忘我するほどではなくなってしまった。以前は不条理な作品や違和感を感じさせるものに感銘を受けることが多かったのだが、最近は誰かが表現した作品世界に没頭するよりも、旅をしたり人と話をしたり、或いは自然の中を歩いたりといったことの方に関心が移っている。

さて、プラハ城から坂を降りて旧市街広場方面へと向かう最中、電柱に何十枚も重ね貼りされたポスターを発見した。大竹伸朗さんの著書「カスバの男」で、モロッコを旅している最中に、この剥がさずに上から重ね貼りする式のポスターを見て感動したことについて書かれていて興味を覚えたが、まさかプラハで自分も同じものに出くわすとは思わなかった。

先に貼られたポスターを剥がす際に上だけ取れて真ん中から下が残ってしまうせいか、電柱がトルコ人が売っているケバブのような形になっているのが面白い。こういう何かの表現とはかけ離れたところにある、庶民の日常生活の中から産まれてきた異常な物に対しては今でも強い興味を覚える。これは、ヨーロッパの洗練さよりもアジアの混沌を好む旅の嗜好性とも繋がりがあるような気がする。

電柱にポスターが何重にも重ね貼りされてブ厚くなっている画像
ケバブ屋台のような電柱のポスター

翌日は新市街から遊覧船に1時間揺られ、郊外にある動物園へ。行きがてら、パンダ型の色眼鏡をかけた韓国人女子2名とすれ違う。片方の女子は頭にパステルカラーのメロン色のキャップを、もう1人はピーチ色のキャップをかぶっている。パンダ眼鏡に合わせているつもりなのだろうか・・・?どういう訳か分からないが、この旅の途中、世界中で何度となくこのパンダ眼鏡をかけた東洋人を発見した。

それがここプラハでは大量発生している模様で、1日に5人以上のパンダ眼鏡に遭遇している。大抵はちょっと調子に乗った雰囲気の韓国人男子である。しかし、僕の思うに、これが似合うのは日本では大門警部か松田優作くらいのものだと思う。まぁどうでもいいのだが、ちょっと気になった。

因みにプラハでは赤く染めた髪をツンツンと尖らせた髪型がプラハ人女性の間で流行っているらしく、その格好をした女性を何度も見かけた。そういえばチェコ人女性の格好も3年前と大きく変わったように思えるのだが、気のせいだろうか。以前はもっとロシア系のというか、ケバケバしい化粧に黒い皮コート、みたいな格好の女性が多かったような記憶があるのだが、今はイギリス的というか、日本人が格好良いと思う感覚とそうズレのないファッションをした若者が多いように思われる。

プラハの地下鉄ホームの画像。未来都市っぽい
プラハの地下鉄ホーム。駅毎にデザインは異なりどれも格好良い 

動物園の話がファッションの話になってしまった。しかし動物園では特に何ということもなく、日本にいる時と同様ひたすら動物を見て歩いただけで、ここに書くようなことは何もない。

帰りがてらスーパーに立ち寄り、何か惣菜でも買ってホテルで食べようかと物色する。しかし、惣菜なんて便利なものはなく、2メートルほどある冷蔵コーナーの全てを、様々な種類のヨーグルトとチーズが占拠している。後ろを振り向けば別のコーナーは肉とソーセージとビールでギッシリ。なんとも偏った品揃えであるが、ある意味硬派とも言える。

シャリ(米)しか置いていない寿司屋のような無骨さ? 正にチェコ料理のイメージそのものがこのスーパーに体現されている訳で、話としては面白いけれど、実際にここで晩飯を探している立場としてはつらい。仕方がないので菓子パンでも買おうとパンのコーナーに行くと、陳列されていたものは、大きいだけが取り得の固〜いパンばかり。チェコ人はバリエーションという言葉を知らないのか? 僕らはうんざりしつつも観念して、パンとチーズと果物を買って帰った。

明日からは節約の為、1泊1人1800円(プラハでは奇跡的に安い)の10人部屋に移動する。それにしてもヨーロッパ、誰も話しかけてこないのが寂しい。街を歩いている東洋人旅行者も何だか小奇麗でいけ好かない。インドに戻りたい。

次の日記へ

コメント

ヤン・シュヴァンクマイエルのギャラリーいいなぁ!
死ぬまでに一度はいきたい!それにしてもプラハの地下鉄ホームって素敵。。。

電柱、凄い!初めて見た!
木の年輪を感じさせます。
一番下にあるポスターはどのくらい昔の物なんだろうか・・・

プラハだ!
プラハだ!
いいなー!
グッと目にする景色がかわってきましたね〜!

れすだる

matsumotor さん >
シュヴァンクマイエルのギャラリー、ヤンの血を引く日本未進出のシュールな作品がたくさんあって面白いですよ。ただ、何故か街ではチェコアニメ的な物はぜんぜん見かけません。本屋に行ってもどちらかといえば田舎っぽくてダサイ物が多い・・・。

ねこじるさん >
この電柱ももっとこだわって100年くらい重ね続けてほしいっすねー。あ、でも厚みを持たせすぎると車が走れなくなるかなぁ。プラハはポスターのデザインがヤン的性癖を感じさせるものや、ちょっととんがった感じのものが多くて見飽きないです。

オタフクさん >
確かに、1ヶ月前にインドにいたことが信じられないような景色が目の前に広がっています。オタフクさんも去年(?)行かれたんですよね。3年前に僕が行ったときと比べて物が増えて平均的なヨーロッパの街って感じに変わっている印象です。でも均一化しちゃうと国の特徴が減ってしまうので旅行者としてはちょっと残念だったり。

ヤン・シュヴァンクマイエルのギャラリー

インドのコーチン行き電車でお会いした者です。
お久しぶりです。

プラハ、いいですねえ〜!
もうビールは飲まれたのでしょうか?ピルスナー・ウルケルや黒ビールなどなど。
「ベヘロフカ」というリキュールも飲んでみる価値ありです。養命酒のような酒ですが、独特な香りと甘みがたまらないです。日本ではなかなか購入できないので、もう一度チェコに行くしかないです。

以前、ヤン・シュヴァンクマイエルのギャラリーに行った際には閉館しており、中に入れませんでした。
ダルマ夫婦さんが羨ましいですね!

れすだる

ナッカム さん >
おぉ! 見にきて下さってありがとうございます!
そういえばプラハに行かれたと話していましたね。
ビールは毎日飲んで腹がタプタプであります。
「ベヘロフカ」も以前、ウ・フレクという飲み屋で飲んだ
ことがあります。変わった味だったけど、楽しい経験
でした。あとはアブサンも!くらくらきました。
ガンブラギャラリーは不定期で休むらしいので、
開いているかどうかはその時の運みたいですね。。。
いやー、それにしてもインド、楽しかったですね!
シジュウは元気かなー?

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