世界13カ国を夫婦で貧乏旅行した時の世界一周旅行記。帰国後は登山と自転車のことなどを中心に。

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ポルトで鳩を食べる

ポルトの歴史地区の画像。ちょっと猫の小便臭かった
橋の下には庶民の生活の場が広がっていた

ポルト2日目。

ヨーロッパは街が整備されていて、清潔で便利ではあっても生活の臭いのしない場所が多いように思っていたのだが、ここポルトはどうやら別のようだ。旧市街から新市街へと通ずるドン・ルイス1世橋の付け根に立って下を覗くと、細く曲がりくねった道に沿って、カステラを縦にしたような3階建ての古い住居が所狭しと軒を連ねている風景が目に入った。

建物の壁は、青や緑やオレンジなど様々な色で彩っているが、どれも建てて相当の時間が建っている為か、色はくすんで精彩に欠ける。橋から一番近いところに建っている家のベランダでは、主婦らしき女性が錆びた欄干に洗濯物を干している姿が見え、そしてその下の方では、エプロン姿の小母さん達が井戸端会議をしていた。

ポルト、歴史地区の内部の画像
庶民の生活する通りの様子

僕達も彼女らの生活空間にお邪魔してみようと、橋の下に降りてみると、周囲には小便のような臭いが漂っており、ちょっとばかり臭い。その臭いに集まった何匹もの蝿が飛び回っているから、道を歩く際は手で蝿を払い退けながら歩かなければ、口の中に飛び込んできそうである。ちょっと立ち止まって建物の壁を間近で眺めてみると、黴なのか何なのか分からない汚れが至るところに付いており、時々そこに猥褻な落書きだとか、意味の分からない文字が書かれていたりもする。

けれど建物の上を見上げてみると、きっと女性が暮らしているのだろう、ベランダには植木鉢がぶら下げられており、薔薇の花がそこから顔を覗かせている。この小便臭い細道や薄汚れた壁といった陰の部分と、洗いざらしの洗濯物や植木鉢といった陽の部分の入り乱れた空間が好きだ。最近の表参道のような洗練されたキレイさよりも、僕はこうした汚れの入り混じった生活空間の方がずっと美しいと思う。

ポルト、歴史地区の内部の画像その2
細道の奥へ入っていくと、薄暗さが増して少し怖い。

ポルト、歴史地区の内部の画像その3
メスダル

通りの奥へ入る内に段々道の暗さが増してきて、少し恐いなと思っていたら、民家の前の階段に座っていたベレー帽姿の親父さんが、向こうからニコリと笑いかけてくれた。ポルトガルに来て感じたことなのだが、ここの人達はスペイン人やイタリア人のような、見るからに楽天主義な雰囲気とは異なり、少し哀愁を帯びているような印象を受ける。その反面、愛想が良く人懐っこい雰囲気を持っている人が多く、実際この数日間でも、道端で何度かポルトガル人に話しかけられた。

例えば僕が散歩の途中、腰がこっているからと身体を左右に捻りながら歩いていると、それを遠くから見ていた商店の兄ちゃんが、僕と全く同じ動きを真似ていて、僕と目が合うと「ハロー!」と笑いかけてきたりする。どの国にも様々な性格の人がいるという前提つきで、全くの独断と偏見で書かせてもらえば、僕は北欧系のヨーロッパ人と比べて、ポルトガルの人達の方が容易に仲良くなれそうだ。

ポラロイドで撮影したポルトガル庶民の画像
ポルトガルの、とある人々

ところで今日は鳩を食べた。豚料理で有名な、とある軽食屋に入ったところ、そこの店員さんが「ここは鳩料理も凄く美味しいから食べてごらんよ!」と話しかけてきたのだ。勇気を出して注文してみると、テーブルの上に出てきたのはハト一匹を丸ごと焼いたもの、いわゆる姿焼きという奴。大きさはその辺の道端を歩いている奴より多少小さめだが、毛をむしったらこんなものなのかもしれない。

ナイフとフォークはないので、頭に浮かんだ先入観を一端カラッポにしたところで、首と足首の部分を両手で持って、胸の部分からガブりつく。うーん、「なる○○・ザ・ワールド」な気分。味はパリっとした手羽先といった感で、大変美味なのだが、消しきれなかった先入観が邪魔をして完全には味わい切れない。向かいに座っている婆さんを一瞥すると、彼女は幼少時から鳩を食っているのであろう。手足をバラバラにして骨までしゃぶっている。僕も頑張って全部食べようと思うが、臀部を噛むのに躊躇してしまうのと、胸も噛み過ぎると内臓が飛び出しそうで何となく恐い。

鳩の姿焼きの画像。キモイ
鳩の姿焼き。比較的心臓に優しい写真を選びました。

しかし考えてみれば、普段焼き鳥屋でレバーを頬張って「んまいっ!舌の上で溶けるるる」なんて喜んでいるのだからおかしなものである。それに昔、西洋では金持ちが食用鳩の鳩舎を自宅に持っていることがステータスだったとも言うから、別にゲテモノ食いでも何でもないのだ。見た目でいったらニワトリの方がよほどグロテスクである。

多分、日本では動物の姿焼きを食う習慣がないことも抵抗を感じる理由の1つなのだろう。「なんだ気が弱い」と言う人もいるだろうけれど、実際、食っている最中の写真は日本人にとってはちょっとグロくてアップできないほどなのだ。けれど、一部分を食おうが全体を食おうが、食っていることに変わりはないのだ。・・・なんて僕がグズグズ考えている間に、先ほどの婆さんは鳩一匹を平らげ、何でもない顔をして席を立ち、帰っていった。

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コメント

ほへへー!鳩丸ごと一匹って凄い!
上の写真は、そごーく美味しそうに見えますが
実際、目の前にすると違うんだろうなー!

れすだる

matsumotor さん >
はと、美味かったです! 美味いんだけど、ちょっと
シュヴァンクマイエルって感じ。慣れたらケンタより
ずっとおいしいのかも。

やっほー。ポルト満喫してるねー。ちょうど昨日、車道で死んじゃっているかわいそうな鳩を見てから「でも鳩を食べる国ってあるよなあ」とか話をしていたので、これ、おもしろく読ませてもらったわあ。

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