世界13カ国を夫婦で貧乏旅行した時の世界一周旅行記。帰国後は登山と自転車のことなどを中心に。

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ドミンゴは音楽の日

サルバドールで週末行われるパーティの画像その1
サルバドールでは毎週末、無料のパーティが行われる

サルバドール7日目。小雨の降る中、夕方から傘をさして街へと繰り出してみる。蒸し暑いサルバドールでは、小雨程度であればかえって涼しげで気持ちよい。

今日は日曜日。しかも雨も降っているということで、一見すると人通りはまばらに見える。けれどよく耳を澄ましてみると、遠くから近くから、様々な音楽が聴こえてくる。ドミンゴ(日曜日)は音楽の日。街のあちこちで、我らこそ1番とばかりに演奏を競っている。

その中で最も盛り上がっている音の方へと近寄ってみる。すると、いるいる!バルというか、アルコールを販売する商店の前に、小さな広場があり、そこに立錐の余地もないほどたくさんの人だかりができている。そして聴こえてくるのはイカれたサンバ、狂熱のメロディ。それを聴いたら、いても立ってもいられなくなり、メスダルからコインを奪い取るようにして商店へと駆け寄り缶ビールを購入。プシッとプルタブを抜いた瞬間から僕もここの連中の仲間入り。おっ、周りを見れば、ビール瓶をラッパ飲みして、天を見つめながら踊っている女性もいるぞ。なかなかやるな、サルバドール人達よ、しかし日本男児も負けてはいないぞ。

酒に酔い、理性が少しづつ雨の中に拡散していくに従って無意識に張っていたバリアーが解けるのか、次から次へと知らないブラジル人が話しかけてくる。カポエイラの教師、昔サンバの踊り子だった中年女性、それから口ひげを生やしたせむし男(なんと彼は女であった。ホルモンの異常らしい。彼?彼女はしきりに僕の手を握ってきた)、ここには書ききれない人々。やがて雨が強くなってきて、一端観衆は商店の中に雨宿りしたかに見えた。しかし、演奏が盛り上がり、「バイーア!バイーア!」という唄が始まった途端、再び皆外へ飛び出して、身体が濡れるのも気にせずに踊り出した。雨なんて関係ない、ただ音楽に心を開いて踊れ!

サルバドールで週末行われるパーティの画像その2
雨が降ってもバイーアでは踊りを止めない!?

僕も大いに盛り上がっていると、先ほどのカポエイラの先生が近寄ってきて、大音量に声がかき消されぬよう耳元で、「バイーアの人はみんな、お腹を空かせてるよ。でも、みんな幸せだよ。だって音楽はタダでしょ? 音楽で踊る、これがみんなの幸せだよ!」と言う。この台詞は胸にグッと来た。思わずうるうるしていると、酔っ払った少年が僕の手を引いて、演奏者達の目の前へと連れ出していた。

あ~っ、恥ずかしい!と思いつつも、ここに来て踊らないと、自分だけでなく周りも冷めてしまう!という気持ちの元、スコーンと意識が吹き飛んで、あとは只管踊った、踊った。あ~、自分ってリズム感がないなぁという冷静な思いが一瞬頭をかすめるも、それよりも「面白れえ!」という感情がグングン湧き出してきて、踊らずにはいられなかった。

やがて雨も小降りになり、少年は雨宿りをしていたメスダルの手を引いて「晴れたんだから踊りなよ」と言ったけれど、メスダルは恥ずかしがって踊ろうとしない。その気持ちも分かるなぁと思いつつ、僕の足はもう止まらなかった。ブラジル人やら何人やら、人種がごちゃ混ぜの中でただ踊り続けた。上を向いた顔に降りかかる雨が冷たくて気持ち良かった。

帰りがてら、晩飯をまだ食べていいないことに気づき、庶民の集う小さな食堂に入る。すると、そこにいた太っちょの姉さんと仲間の2人が、「ジャポネ、ジャポネ」とこちらを見て囁いている。目が合ったので「カンパーイ!」と日本語で叫びながら乾杯のポーズを取ると、向こうも「セルベージャ!セルベージャ!(ビールビール)」と反応し、大いに盛り上がる。そこからはお互いの注文した食い物を交換したり、酒を飲み交わしたり、抱き合ったり。チープだけれど最も原始的かつ感情的なコミュニケーションを交わす。

その後、太っちょの姉さんは僕らのポルトガル辞書を取り上げると、何やら調べ始めた。暫く経った後、こちらをジッと見つめて「本を見ろ、本を見るのだ」という仕種を訴えている。見ると辞書には「精神病」という単語が記されている。ふむふむ、貴方は精神病院に通っているのだなと思い、辞書を引いて「患者か?」と尋ねると、ナオン、ナオンと首を振る。再び辞書を引いて、「じゃあ、看護婦か?」と聞いたら、大きな身体をグングン揺さぶって「そうだ!そうだ!」と興奮する。

僕も「そうか!そうなのか!」と興奮し、両手を広げてグワシッと抱き合う。太ったおばちゃんの爆弾のような胸に顔が埋まって酸素不足になりかけた頭で、「あぁ、ブラジルっていいな~」って勝手に感動。ただ酔って盛り上がっているだけとはいえ、この人と人との距離の近さは他国には絶対になかったものだ。

あぁしかし、折角楽しくなってきたと思ったところだけれど、明日にはサルバドールを去り、次なる土地、ポルト・セグーロへと向かわねばならない。

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